一年中温暖な気候の沖縄には、独自の食文化があり、沖縄特有の料理もあります。海に囲まれた沖縄ですが、魚よりも肉が好まれる傾向もあり、豚は沖縄料理に欠かせません。また、戦後アメリカの統治下にあったこともあり、アメリカの食文化も影響し、牛肉も好まれています。本記事ではそのような沖縄料理が食べられる、ランチとディナーについて詳しくご紹介します。
沖縄料理の人気ランチ
沖縄のランチといえば、Aランチ・Bランチ・Cランチです。とくに、沖縄のB級グルメの代表といわれるAランチには、沖縄の歴史が大きく関わっているのです。Aランチの誕生については諸説あるようですが、有力な説は1956年に、沖縄市諸見里にあった「ニューヨークレストラン」のシェフの考案したメニューが、現在のAランチのルーツといわれています。その後、県内各地の食堂にAランチが広まっていきました。
現在の沖縄の食堂メニューには、Aランチだけでなく、Bランチ、Cランチもあります。これは、本土の和風料理店のメニューによくみられる、「松・竹・梅」と同じ意味合いなのです。Aランチが松になり、Bランチが竹、Cランチが梅にあたります。
AランチからCランチの3ランクがあります。しかし、必ず守るべき厳密な定義は存在していないようです。お店によって料理内容に独自のカラーを出しています。ただし、ランチの基本として、1つのプレートに肉・フライ・野菜・ライスなどを盛る傾向があります。沖縄の大人版お子様ランチのような料理といえるのです。
ランチなのに夜も食べられる
またおもしろいことに、基本は「ランチ」ですが、昼の時間限定ではなく、夜でも食べられるのです。沖縄の方々の食生活にすっかり溶け込み、自分のペースで好きな時間に、しっかりと食べられるため、根強い人気があるランチといえます。
Aランチ・Bランチ・Cランチの料理内容
一番豪華で値段も高いAランチは、価格が1,000円ほどです。Aランチには、肉・揚げ物・ライス・サラダ・スープなどがセットになっている店舗が多く、揚げ物の種類や数が一番多くなります。料理の質も高く、量も多く、豪華なのです。絶対ではありませんが、Aランチはおかずが5種類以上という、ゆるい定義もあるようです。
Bランチ、Cランチとなるにつれて、料理の品数は減りますが、それでも一人で食べる量としては十分すぎるほどあります。価格はCランチが750円程度です。Bランチは、料理の数も価格も、AランチとCランチの中間です。
沖縄市挙げてAランチをバックアップ
Aランチの発祥地はコザ市ですが、現在は沖縄市になっています。沖縄市では、街の活性化のために、「コザAランチ選手権」が過去に開催されていたのです。地元にある多くの食堂やレストランが参加し、Aランチを競うほど、沖縄でAランチは人気が高いのです。
沖縄料理の人気ディナー
沖縄には多くのステーキ店があります。人口10万人あたりのステーキ店の店舗数は、沖縄県が圧倒的に多く、全国1位で全国平均の約3倍です。そこからも、沖縄のディナーはステーキがおすすめです。沖縄にステーキ店が多いのは、戦後沖縄には米兵が多く駐留し、アメリカ人向けの飲食店から肉食が、一般市民まで広く浸透した結果といえます。また当時は本土と比べて、輸入牛肉に対する関税が低く、牛肉が手に入りやすかったことも、沖縄にステーキが広まった原因のひとつです。
街中のお店でおいしいステーキが食べられる
そのようなステーキの歴史がある沖縄には、ファーストフード型のステーキ店も増えています。高級レストランのディナーだけでなく、ファーストフード型店や街中のステーキハウスで、リーズナブルな値段ながら、おいしいステーキが食べられるのです。沖縄のディナーで、ステーキの食べ歩きも楽しめます。本土よりもいち早く、ステーキが広まった土地柄もあって、意外な場所の意外な店で、とびっきりおいしいステーキが食べられることもあるのです。
沖縄料理の特徴
沖縄の料理は、歴史や地域性もあり、独自の食文化があります。また、沖縄ならではの野菜など、独自の食材が使われることも多くみられます。その結果、沖縄ならではの特徴ある、おいしい料理が出来あがるのです。
野菜は、ゴーヤー・冬瓜・らっきょうなどが特産品です。果物は、シークヮーサー・マンゴー・パイナップル・ドラゴンフルーツなど熱帯フルーツが多く生産されています。また海に囲まれた沖縄は、海藻類が多く食べられ、暖かい海域に生息する、タカサゴ・ブダイ・ハリセンボンなどの魚も食べられているのです。
丸ごと豚を食べる
沖縄では昔から「豚は鳴き声以外すべて食べられる」といわれるほど、豚が料理によく使われます。豚の頭から足先まで、沖縄料理に豚は欠かせないのです。沖縄の代表的料理のラフテー・ミミガー・ティビチに沖縄そばにも、豚の一部が使われます。このように、豚の骨や内臓など、ほとんどすべてが沖縄料理に使われているのです。
沖縄料理に島豆腐は欠かせない
沖縄ではゴーヤチャンプルーのように、豆腐がよく使われます。沖縄の豆腐は、島豆腐とよばれる沖縄ならではの豆腐です。島豆腐は大豆をふやかし、すり潰して絞ってから、火を入れる「生しぼり」の製法で造られます。島豆腐は手間も労力もかかる製法で造られているのです。
王朝料理とアメリカの食文化の融合
沖縄料理は中国と親交が深かった琉球王朝時代の食文化と、戦後に駐留したアメリカの食文化の双方を採り入れ、そこに沖縄庶民独自のテイストを加えて発展させ、今日の沖縄料理になっています。なかでも、アメリカの食文化の代表といえるハンバーガーやステーキなどは、いち早く沖縄に入り、沖縄風にアレンジされ根付きました。現在でも、沖縄には数多くのハンバーガーショップや、ステーキ専門店があり、沖縄独自のファーストフードが愛されています。
まとめ
沖縄独自のランチやディナーやステーキが、人気になっている歴史や特徴などについてご紹介しました。現在は、日本各地に沖縄料理店があります。それでも南国沖縄の現地で食べる沖縄料理は、特別おいしい味です。沖縄で本場の沖縄料理を味わいましょう。
「郷土料理めんそーれ」は、沖縄県那覇市にある、沖縄郷土料理が人気のお店です。沖縄でも入手困難な、ミソがたっぷり入った希少なヤシガニや、高級食材のセミエビなどを用意しております。沖縄らしいアットホームな雰囲気を大切にし、ドリンクも薬膳酒やハブ酒・紅イモ焼酎などのめずらしいお酒を豊富にそろえております。沖縄に来られた際は是非、弊店へお越しください。
